コスメの裏側、ちょっとお話しします①「始まりはワガママから?!」

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初めまして。コスメプロデューサーの爲井佐江子と申します。
スキンケア、メイクアップ両方の商品のプロデュースを仕事にしています。
このコラムでは、コスメを開発するときの裏話(主に苦労話ですが)を書いていきたいと思います。
 
第一回は、まず、コスメのプロデュースを行う流れからお話します。
 
コスメ開発は、プロデュースを依頼するクライアント様からのご要望に沿ってつくるわけですが、
自分コスメをつくるときは、当たり前の話、まずは“何を作ろうかなぁ”から始まります。
私の場合、考えるのは普段使っているアイテムの中で
自分がいつも不満に思っていることを思い浮かべます。
“あのパウダーは仕上がりは良いんだけど、SPF値が低いな…”とか
“あのチークは発色はいいんだけど、テクスチャーがいまいち・・・”とか、
普段からのコスメに対する棚卸をするわけです。
 
 コスメにしてみれば迷惑なお話ですが、ひとしきり、不満を出した後に
“じゃ、これを解消し、さらにどうあれば私の毎日のメイクはHAPPYになる?”
と解決策を考えます。
 

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 先般開発した、チークを例にしてみます。
私の中の大きな疑問点は、チークはメイクの中でもファンデーションの次に肌につける範囲の広いアイテムです。
なのに、世間一般的に“ウリ”として言われることは“色味”のことばかり。
今シーズン流行りの“色”、血色をよくみせてくれる“色”…確かに色味は大切ですが、
元々モノグサな私、どうせつけるなら、“色”以外のメリットもできれば欲しい!
ということで、つける手間は一度でメイクしながら頰のケアもしてくれるチークがいい!
それで入れてしまいました!美容成分山盛りです。
製造工場も呆れていましたね。
「ここまで入れますか?!」と。
 
とはいえ、メイクものである限り色へのこだわりも捨てられません。
テクスチャーは限りなく柔らかくしないと、お肌にのせた時に綺麗にぼかせません。
たまにブラシに取ろうとしてもなかなか絡まない、
お肌に乗せても全く馴染まないというチークがありますね。
それはテクスチャーが硬いからなんです。
そういうチークに限り、容器に粉落ちし、早く減るんです。
メーカーとしてはリピートのスピードが上がるからいいのですが、消費者としてはいただけません。
柔らかくするためには性質のことなる油分の粒を粉体にミックスします。
そうすることで、シルクのようなやわらかな質感のチークに仕上がります。
 
 また、1つでTPOに合わせた表情を作りたい!となれば、
1つのチークの中で何色か配色する必要があります。
ただ、この濃淡のバランスが難しい!
1つ1つは素敵な色合いでもミックスすると“あれ?なんでこうなる?!”という微妙なバランスがあります。
微妙な明度の調整を行い、最終の組み合わせを決めていきます。
また、コスメである限り見た目の美しさも必要です。
試作品を作っては試し、落とし、また、試し・・・
これを1日何度も繰り返す日々が何日も続きます。
結構過酷です。
 
 そんな過酷な試作テストを経て、
何度も色調のチェックをしても、成分確認をしても、
最後の最後まで悩みます。
まだできる事はあるんじゃないのか?
これで本当にいいのか?・・・悩んで考えて、そして悩んで考えて。
その結果、最後は「エイヤー!!」の勢いで発注をしてしまうのです。
 
 
 23日のビューティ座談会に出させていただきます。
コラムでは書ききれなかった内容をお話ししますので、お楽しみにしてください。
 
 
※為井さんが参加される「右近りさのビューティ座談会~コスメ開発秘話」
のお申し込みはこちらからお願いいたします。
http://www.pearlyterrace.com/event/000918.html
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Author- 為井佐江子

為井佐江子
ビュ-ティプロデューサー(コスメ開発)

ほぼ男子ばかりの大学では金融論を専攻、毎日ほぼすっぴん、ジーンズが制服のような大学生活を送っていたが、ご縁があり美容の世界に入り、今までとは180度違う世界に翻弄。その当時は主に販売企画を担当。
その後、ゼロからものを作り上げるのが大好きという性分から、学習塾から始まり、ダイエットプライベートジム、サプリメントストア、サービスオフィスなど様々な事業プロデュースに携わる。
同時にやっぱり女性が一番輝けるのは美容だと思い、様々な業界で得た知識を活かしつつ、現在はコスメなど美容商材全般の開発、パッケージデザイン、プロモーション等に携わっている。
コスメコンシェルジュ、コスメマイスター、スキンケアマイスター、ダイエットプロフェッショナルアドバイザーであり、事業プロデュースには法務の知識は必須という事で、ビジネス法務エキスパートでもある。

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